【書評】「Linuxカーネルの教科書」を読んだ

背景

c言語のmainメソッドはどこから呼ばれるのか?を追求した本 を読むにつれてOS(Linux)の知識不足を痛感し、半分読んだところで読み進めることが辛くなってきた。

さらに読み進めるためには、知識を補完する必要があると感じ以下の本を購入。

info.nikkeibp.co.jp

この記事はそれを読んだ時の感想であり僭越ながら書評です。

書評

想定される読者レベル

  • 基本情報レベルの知識がある
  • WSLでもDockerでも何でもいいのでLinuxのような環境でコマンド操作をしたことがある人

良いところ

内容としては、Linuxカーネル周りの初歩の初歩が広く浅くカバーされていると感じた。

この網羅性を割と読みやすい分量でまとめてあり、本腰を入れれば1週間以下で読了できるのではないかと思う。

また各章の最後には、サンプルプログラムを動かし章の内容を「手を動かして」裏付けるような演習があり読者の理解を進めやすいような工夫がされている。

タスクスケジューリングのシミュレーション

物足りないと感じたところ

本の後半は難解と感じる分野が登場したが(コンテキストスイッチ・メモリ管理)、ページ数の関係から若干省略されたような説明が目立った。

もちろん概観をつかむのが本書の目的であるため、より深く時間をかけて理解したいという方はLinuxのしくみがおすすめ。(まだ読んでない

Linuxのしくみ」を書店でパラパラめくったところ「Linuxカーネルの教科書」よりさらに演習が凝っていてかつカバーされる範囲が多いので、「Linuxカーネルの教科書」を読み終えた後に読んでみると良いと感じた。

まとめ

というわけで「Linuxカーネルの教科書」を読んでの感想等をまとめた。

もちろんいい本だと思うのでインフラに興味が出始めた方や、インフラエンジニアを目指す人にはお勧めしたい。

以上。